こんにちは、なかもず松浦歯科・矯正歯科歯科医師の後藤田です。
さて、今回は乳歯から永久歯への生え代わりについてお話ししたいと思います。
1.子供の歯 乳歯について
赤ちゃんは、生まれるまではお母さんのお腹の中で育ちますが、生まれてからは母乳やミルクを飲んで成長していきます。
人間も含まれるほ乳類の特徴とも言えます。赤ちゃんはお母さんの乳首を唇で挟みながら、チューチューと母乳を飲んで育っていきます。その時に歯があったら大変。お母さんの乳首が噛まれてしまい、痛い思いをしてしまいます。
ですので、お母さんの乳首が噛まれないように、生まれたての赤ちゃんには歯がないのです。(もし、歯が生えて生まれてきたら、歯科医院に相談してください。)
やがて、成長して6ヶ月くらい経つと下の前歯が生えてきます。それからは、どんどんとたくさんの歯が生えてきて、2歳半から3歳頃になるとすべての乳歯が生え揃います。乳歯は全部で20本。前歯が3本と奥歯が2本、それぞれ上下左右で20本というわけです。
乳歯の歯並びは隙間が大きいのが特徴です。こんなすきっ歯で大人になったら大変!って悩むお母さんも多いようですが、これが正常なのです。乳歯はやがて抜け落ちて大人の歯である永久歯になります。永久歯の方が大きいので、その大きな歯が生えてくるスペースを確保する為に隙間があります。
まれに乳歯がビッシリと隙間なく綺麗に生え揃っているお子さんもいらっしゃいますが、永久歯に生え代わった時に生え揃うスペースが足りなくて、歯並びが悪くなる可能性があります。その際は歯列矯正を検討していただく必要があります。
2.乳歯の特徴
乳歯は、永久歯よりも柔らくて
虫歯になりやすい特徴があります。永久歯は歳をとるまで長い間使わないといけないのでしっかりと硬くなりますが、乳歯は早ければ5年ほどで抜け落ちてしまいますので、硬くなれないんです。
そして、先程言いましたが永久歯に比べて小さいのも特徴です。小さな顎に並ぶ歯となりますので、小さい歯でなければ並びきらないのです。
そして、永久歯の色は黄色がかっているのに対して、乳歯は白色もしくは青みがかった白色です。
3.乳歯から永久歯の生え代わり
個人差は大きいですが、平均的に、まずは乳歯のさらに奥側に永久歯が生えてきます。いわゆる第一大臼歯というものです。その後に乳歯がだんだんと抜け落ちて、その下から永久歯が生えてきます。乳歯は6歳前後から抜け始め、全て抜けるのは12歳頃です。
乳歯は、一番前をAで順番にBCDEと表します。A〜Cが乳前歯、DとEが乳臼歯と呼ばれます。
また、永久歯は一番前を1で順番に2345678と表します。1〜3を前歯、45を小臼歯、678を大臼歯と呼びます。
8は親知らず(智歯)と呼ばれており、全ての人が生えるわけではありません。
乳歯のA〜Eは、抜け落ちるとそこに永久歯の1〜5が生えます。678の大臼歯は対応する乳歯はありません。乳歯より後方に生えてきます。
乳歯は全て生え替わりますので、虫歯になってしまったとしても、永久歯で虫歯にならなければ、長い期間綺麗な歯を保つことが可能です。
一般的な歯の生える順は以下の通りです。あくまでも、日本人の平均的な生え方であり、これ以外の生え方もよくあります。
人によっては、乳歯の乳側切歯や永久歯の側切歯が生まれつき生えてこないということもあります。生えてこなくても問題はありません。
永久歯が萌出する直前に乳歯が脱落します。乳歯の歯根(歯茎の下に潜っている歯の部分)が吸収されてきて、歯冠(歯茎から見える部分)だけになった時に脱落しますが、なかなか脱落しないで放っておくと、
変なところから永久歯が生えてくる場合があり、歯列不正の原因となる場合があります。その時は、歯科医院での抜歯が必要となります。
4.生えたての永久歯の特徴
生えてきたばかりの永久歯は、まだ硬くないので虫歯になりやすいという特徴があります。
歯の表面のエナメル質と呼ばれる身体の中で最も硬い部分がまだカチカチになっていません。生えたばかりの永久歯は綺麗にしてあげないとすぐに虫歯になってしまいます。虫歯にならないように、奥歯の溝にシーラントと呼ばれるプラスチックを流して食べかすがたまらないようにしたり、歯を丈夫にするフッ素を取り込むことにより虫歯予防となります。
フィッシャーシーラント
奥歯の溝にプラスチックを流します
ご不安やご不明な点がありましたら、いつでもご相談ください。
なかもず松浦歯科・矯正歯科では、乳歯の抜歯はもちろんですが、歯科矯正治療も行なっております。
そして、虫歯予防のフッ素やシーラントも行なっております。いつでもお問い合わせください。