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歯科医院のレントゲン(X線写真)の種類と違いとは?

こんにちは、なかもず松浦歯科・矯正歯科歯科医師の後藤田です。
今回は、歯のレントゲンについて、お話をしたいと思います。

パノラマX線写真撮影装置


パノラマX線写真撮影装置
お口全体のレントゲン写真を撮ります

歯科にとって、レントゲン写真撮影は診断するために非常に重要なツールとなっています。歯には、見える白い部分の歯冠部と呼ばれるものと、歯茎の下に潜っている歯根部という部分があります。また、歯を支える骨となる歯槽骨と呼ばれる部分、顎の関節など、歯科領域では様々な部分を診なければなりません。

そのため、虫歯になった場合、その虫歯がどれくらい進行しているかを判断するためにレントゲン撮影を行います。歯周病の場合は、歯を支える歯槽骨がどの程度吸収されているかを診る為にレントゲン撮影を行います。顎が痛かったり音がする場合は、顎関節の状態を診るためにレントゲン撮影を行います。

歯科では、このような硬い組織をたくさん扱うので、レントゲン撮影はかなり重要となってくるのです。

デンタルX線写真撮影装置


デンタルX線写真撮影装置
歯のピンポイントのレントゲン写真を撮ります

さて、先日の東京電力福島第一原子力発電所での事故以降、放射線に関して皆さんの不安はあると思います。

皆さんは、放射線というものは漠然としかわからないのではないでしょうか。とりあえず、放射線は怖いというイメージをお持ちである感じでしょうか。では、放射線とはどのようなものなのでしょうか。

放射線と一括りに言っていますが、実は様々な種類の放射線があり、自然界にはたくさんの放射線があります。実は、毎日の生活の中でもたくさんの放射線が存在しており、私たちはたくさんの種類の放射線を浴びているんです。

宇宙から宇宙線と呼ばれる放射線、地面からの放射線、建築物からの放射線など、私達は自然放射線と呼ばれる放射線を日常生活で浴びています。それは、年間2.4mSv(ミリシーベルト)の放射線を浴びています。毎日浴びているのにも関わらず、特に問題は無いと思います。すなわち、これくらいの量の放射線を浴びたからといって、人体に影響はないということになります。

ちなみに、宇宙に近づけば宇宙線をたくさん受けますので、飛行機にのると地上より多くの宇宙線を受けることとなります。でも、パイロットやCAの方々は問題なく生活を送っているので、とくに問題はないということになります。


日常生活でも様々な放射線を浴びます
長野でボードをしている後藤田です(^0^)

それでは、歯科で用いるレントゲンではどれくらいの放射線が出るのか。

実は、パノラマX線写真撮影では約10μSv(マイクロシーベルト)、デンタルX線写真撮影では約約10〜25μSvとなります。
単位が微妙に違いますが、mSvはμSvの1000倍となりますので、実は一年で浴びる放射線の250分の1から100分の1程度しかレントゲン撮影では放射線を浴びないんです。

言い換えると、歯科でのレントゲン写真撮影では、日々の生活での1日半から3日分しか放射線を受けないということになります。

また、医科の放射線に比べて、歯科の放射線の量はかなり小さいので、非常に安全であります。

頭部X線規格写真撮影装置


頭部X線規格写真撮影装置
歯科矯正のためのレントゲン写真を撮ります。

そして、レントゲン撮影の装置には放射性物質が入っていると勘違いされている方も多くいらっしゃると思いますが、実は放射性物質は一切入っていないのです。
装置の中に高電圧の電気を流し、それがタングステンと呼ばれる金属に当たることでレントゲン撮影のための放射線が作られます。
ですので、レントゲン撮影室はスイッチを入れていなければ単なる部屋なのです。

また、レントゲン室の壁やドアは普通の壁やドアとは違います。特別なもので、中に鉛が入っています。ですので、放射線を遮断することができます。撮影中でも部屋の外に放射線が漏れることはありません。当然、ドアにある窓も特別な窓なので、放射線を受けることは一切ありません。

レントゲン撮影は、歯科治療にとって非常に重要なものです。そして安全なものであるのです。皆さんにレントゲン撮影のご理解を頂ければと思います。

覚えておいて欲しいことは
レントゲンは診断に重要である
日常生活で放射線は受けている
レントゲンはその3日分
ということです。

なかもず松浦歯科・矯正歯科では、レントゲン撮影について質問や不安がありましたら、きちんと説明をさせて頂きますので、いつでも声をお掛けください。

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