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歯科麻酔の歴史・種類

こんにちは、なかもず松浦歯科・矯正歯科歯科医師の後藤田です。

今日は麻酔についてお話しさせていただきます。

麻酔の歴史

現代の医学において、画期的な発明は麻酔と言われております。1804年に日本の華岡青洲という医師が江戸時代に麻酔を発明し、乳がんの手術を行ったといわれております。実は、江戸時代には麻酔が使われていたとは驚きです。

昔の海外では、麻薬を麻酔として用いたと言われています。今でも、医療用麻薬として様々な場所で使われています。特別な資格を持った医師と歯科医師が使用を認められており、管理や保管についても厳重に行われています。
麻薬は副作用が大きく、代替となるものの研究が進み、現在使われている麻酔へと進化しました。

麻酔が発明されたことにより、痛みや苦痛を感じることなく手術を行うことができるようになりました。これにより、腫瘍の切除だけでなく、怪我も治すことができるようになりました。

歯科における麻酔

歯科において、麻酔は非常に重要なものとなります。虫歯を取り除く際にドリルのようなもので削り落とします。その先端は1分間に50万回転もの速さで回っていますので、振動が歯の奥にある神経に伝わって痛みを引き起こします。

実は歯の中の象牙質と呼ばれる部分には無数の管があり、その中には液体が入っています。その液体が振動することによってさらに奥にある神経が刺激されて痛みが生じるという仕組みなのです。

痛みを感じないようにするには、神経をマヒさせるか管の液体を振動させないかのどちらかになりますが、液体に振動させないのは不可能なので、神経をマヒするしかありません。そのマヒさせる薬が麻酔なのです。

正座を続けると足が痺れてくると思います。それと同じで、薬によって神経を痺れさせて痛みを感じなくするのです。

麻酔の種類

麻酔には、大きく分けると局所麻酔と全身麻酔があります。

歯科で主に使われるのは局所麻酔です。歯茎や粘膜に注射することによって麻酔が効きます。注射するときにチクっとしますが、その痛みを和らげるために表面麻酔というものも使われます。麻酔薬には、麻酔だけでなく他のものも含まれます。例えば、アドレナリンという麻酔を局所にとどめさせるものがあります。

麻酔薬は患者さんの状況によって使い分けます。子供や大人、高齢者、有病者など、患者さんは色々です。その方に合った麻酔薬を使うことにより、より安全に効果的に麻酔を導入します。

また、注射する前に表面麻酔薬を塗ります。表面麻酔薬を塗ることによって、注射の痛みを軽減させることが可能となります。

麻酔は電動と手動があります
表面麻酔薬スプレー

全身麻酔は、ドラマの手術のシーンでよく見るものです。患者さんは口に管を入れており、機械で呼吸をコントロールします。全身麻酔で使う麻酔は吸入麻酔薬と呼ばれて、酸素の中に気体になった麻酔薬を混ぜます。そうする事によって窒息することなく麻酔が身体に入っていきます。

ただ、手術中に身体が動くと危険ですので、筋弛緩剤というものが投与されています。その際、呼吸に必要な筋肉も動かないので、人工呼吸器が装着されます。それにより、呼吸を管理して安全に全身麻酔をコントロールするというわけです。医療ドラマでは、患者さんの頭元で機械を操作している人がよく映ります。その方は麻酔医です。麻酔や呼吸、血圧や脈拍などをコントロールして、緊急時には薬剤を投与したり麻酔をコントロールしたりします。

笑気麻酔について

厳密に言えば、麻酔ではなく鎮静法という分類になりますが、笑気ガス吸入麻酔法というのがあります。鎮静法というのは、全身麻酔にように意識を完全に落としてしまうのではなく、ある程度落として治療するという方法です。

亜酸化窒素(笑気)と酸素の混合気体を吸入することにより、意識がぼーっとして歯科治療に対する恐怖がかなり軽減されます。また、軽度ですが鎮痛効果もあります。歯科治療が怖いという方にはかなりオススメです。

笑気麻酔

近代医学、歯科医学は麻酔とともに発展してきたといっても過言ではありません。出来る限り無痛治療を行うことは患者さんに安心を与え、かつ安全な治療を提供することができます。

なかもず松浦歯科・矯正歯科では、局所麻酔は電動と手動を、そして笑気ガスによる鎮静法も実施しております。ご希望やご不明な点がありましたら、いつでもお尋ね下さい。

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