こんにちは。なかもず松浦歯科・矯正歯科歯科衛生士です。
お子様がいらっしゃる方は、必ずとおるであろう思春期におこる変化について不安をもたれることもおありかと思います。実際に歯科医院へ来院して来られるたびにグングン大人っぽくなる子どもたちを我々衛生士もみさせていただいています。
子どもから大人へと成長していくための思春期におこる内外の変化と口腔内に起こりうる変化をご紹介したいと思います。
子どもの身体の変化について
骨格や筋肉などの発育により、身長・体重などが急激に増加します。
乳児期・幼児期前期と思春期が発育の2つのスパート時期といわれています。
子どもの生活環境について
塾や夜遅くまでの勉強で食事が不規則になり、
間食が増えやすくなります。
飲料なども自分で買うようになるため、甘味飲料が多くなる傾向があります。
ポカリスウェットやカルピスなどを飲まれる子どもも多いと思いますが、実はポカリやカルピスには大量の砂糖が含まれています。
特に、「ポカリスウェット=脱水に良い=健康」と思っている親御さんもいらっしゃるかもしれません。これは大きな間違いです!ポカリスウェットなどを飲み続けていると、高血糖状態→血糖値の急降下が続き、精神が安定しなくなります。
頭の賢い子供を育てたい場合は、ポカリスウェットやカルピスは飲ませないようにしてくださいね。
脱水には、専用の経口保水液(OS1など)を利用するようにしましょう。
心の変化について
友だちや他人との比較から、いろいろな悩みがでてきやすくなります。
また、身体的変化から大人に近づいたという気持ちが生まれ、親の管理下から離れようとします。いわゆる親離れの時期ではありますが、まだ精神的自立はむずかしいでしょう。第二期反抗期とも呼ばれる時期です。
口腔内にも思春期の風が吹きはじめます。
14~15歳で第二大臼歯が萌出し、永久歯の完成を迎えることで学童期と比べ比較的安定するはずですが、思春期には口腔内の問題が多発します。
これは大人へと成長する過程の大きな変化によって生活の管理がおざなりになることが1つの要因です。小学生のころは保護者に連れられて定期的にメンテナンスに通っていたお子さんの来院が途絶えがちになるのもこの時期からです。
思春期の口腔内に多くみられる特徴
思春期になると
歯石沈着や歯ぐきの腫れも多くみられるようになり、歯周炎につながる所見の増加がみられます。
女子では女性ホルモンの増加による
思春期性歯肉炎がみられやすく、特に生理中に歯肉炎が起こりやすくなります。
また、遺伝的要因に加え、顎骨と歯の大きさの不調和による
歯列不正も起こりやすくなります。
歯のことでいえば、学校での部活動やスポーツクラブなどに時間を費やす割合が高くなるため、スポーツ飲料を頻回摂取したり、買い食いなども増えやすくなるため、
酸蝕症もおこりやすくなります。
ではお口の中のいろんな症状をださないためにはどうすればいいのでしょうか?
中学受験される方に注意!
小学校高学年からの時期は保護者の関心も勉強などへウェイトがおかれるようになり、子ども本人の口腔への健康認識が十分に育っていないと、歯科医院への来院が滞りがちになります。
受験などで忙しくなる高学年以降は、自覚症状が出てからやっと来院する方も少なくありません。そのような状況を避けるために、ご家庭での口腔衛生習慣を定着させ、自分の健康を守る意識を身につけることを目指しましょう。
小学生で身につけておきたい歯磨き習慣とチェックポイント
1.子どもが自らブラッシングをおこなっているか?
→歯みがきはいわれなくてもするという自覚や意識をもつことが大事
2.正しいブラッシング習慣が習慣化されているか?
→朝食後、就寝前のブラッシングが習慣化されているかがとても大切です。また、自分の歯の大きさや歯列に合った歯ブラシと歯ブラシの当て方を知っておくこと!
3.正しい食習慣が定着しているか?
→朝食をきちんと食べているか、またはジュースやスポーツドリンクを水がわりに飲んでいないか?子ども自身が自分の健康に良い食べ物や飲み物を選べる知識が必要です。
このようなことをふまえて、定期検診の際に口腔内の状態に応じて、その方に合ったブラッシング指導やご自宅でおこなっていただけるフッ素なども提案させていただきます。
また、個人の状況に応じて次の定期検診の時期も衛生士が決めさせていただいておりますので、一度ご来院いただき、お口の中を検診させていただきたいと思います。
お気軽にお問い合わせください!