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なかもず・中百舌鳥の歯科・歯医者

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歯科疾患実態調査とは?【歯に関する数字】

こんにちは、なかもず松浦歯科・矯正歯科歯科医師の後藤田です。

暑い夏も終わり、過ごしやすい秋がやってきました。季節の変わり目となりますが皆さんは体調は大丈夫でしょうか。

新型コロナウイルスが多少落ち着いてきましたが、再び蔓延することは安易に予想できます。体調管理と感染予防対策を万全にしていただき、健やかに過ごしていただきたいと思います。
あと、喉が渇いてなくても水分補給を忘れずに、残暑を乗り越えましょう。


常に水分補給を心掛けて!

さて、前回は歯科医院で働く人の数字について、お話ししました。
今回は、患者さんの虫歯の数字についてお話をしたいと思います。

歯科疾患実態調査

世の中には、様々な調査があります。有名なのは国勢調査ですね。そのような調査の一つに、厚生労働省が調査する「歯科疾患実態調査」というものがあります。虫歯があるか、虫歯治療をしたことがあるか、歯を抜いたことがあるかなどの虫歯に関することから、歯周病、顎関節症など、歯科の病気に関する様々な調査が行われています。

この調査は5年ごとに行われており、近々では平成28年に実施されました。次回は今年の令和3年に実施予定となります。
私たち、歯科医療従事者はこの数字をもとに、どのような疾患が増加しているのかをチェックしております。

子供ちゃんの虫歯

それでは、虫歯についてみていきたいと思います。
まずは子供ちゃんの虫歯について。

子供は、最初は乳歯があり、のちに永久歯にへと生え変わります。
下のグラフを見てください。

厚生労働省歯科疾患調査より

これは、乳歯の虫歯を持つ人がどれくらいの割合でいるかを示しています。
このグラフから何がわかるでしょうか。

乳歯は生後6ヶ月で生えて来て、12歳ごろに全て永久歯に生え変わるのが日本人の平均です。ですので、1歳では虫歯の割合は低く、9歳頃がピークとなります。12歳以降少ないのは乳歯が全て脱落して永久歯に生え変わっているいる人が多いからです。

このグラフより、9歳頃が乳歯虫歯のピークとなるということがわかります。お子さんをお持ちの方は、小学生の頃が虫歯に一番気をつけないといけないと覚えておいてください。


小学4年生くらいまで
仕上げ磨きをしてあげてください

大人の虫歯

厚生労働省歯科疾患調査より

永久歯で虫歯にかかったことのある人の割合を示すグラフです。
若年層は虫歯にかかったことのある人は激減しております。しかしながら30代以降は減っていません。それどころか、年齢を重ねるほど虫歯は増えております。一体、なぜでしょうか。

働き始めたり、子育てに忙しい毎日を送っていると、ついつい歯磨きを怠ってしまうことが多いと思います。また、歯科医院に検診に行く時間がないという方も多いです。子供の歯を守るためにお母さんお父さんは歯科医院へ検診に来てくれます。しかしながら、自分の歯についてはどうしても後回しになってしまいます。

そして、このグラフで一番重要なところは、高齢者の虫歯が激増しているんです。
これは、歯を守ろうという「8020運動」が大きく関わってきているんです。


子供の検診のついでに
一緒に検診を受けましょう

高齢者の虫歯

8020運動とは、80歳で20本以上歯を残そうという運動で、現在では20本以上残っている高齢者の方が非常に増えました。
歯が残っているということは、虫歯になりやすいということで、それで虫歯が激増しているんです。
一昔前は、高齢者は歯が残っていなくて総入れ歯の人が多くいましたが、現在では総入れ歯の方はあまり見かけなくなりました。

厚生労働省歯科疾患調査より

このグラフでは、20本以上歯が残っている人の割合が分かります。
80歳以上の方が激増しています。皆さんの歯に対する意識が大きく変わったことがよく分かります。
歯が残っている人の割合が増えたからこそ、虫歯の割合も増えてしまったんです。
そして、次のグラフです。

このグラフでは、20本以上歯が残っている人の割合が分かります。
80歳以上の方が激増しています。皆さんの歯に対する意識が大きく変わったことがよく分かります。
歯が残っている人の割合が増えたからこそ、虫歯の割合も増えてしまったんです。
そして、次のグラフです。

歯周病患者について

厚生労働省歯科疾患調査より

歯周ポケットとは、歯と歯茎の間にある溝のことを言います。これが4ミリ以上になると歯周病と診断されます。
これは、歯周病の方の割合を示すグラフと考えていただければと思います。75歳以上の方の歯周病の割合が非常に増えています。
歯周病は名前の通り、歯の周りの病気です。歯の周りの骨が溶けてきてグラグラしてやがて抜け落ちてしまいます。ですので、歯が残っていないと起こり得ない病気です。8020運動によって高齢者の歯が残るようになってきました。それにより、高齢者の虫歯や歯周病が増加してきたということが、これまでのグラフで分かります。

歯周病は国民病と言われております。40歳以上の8割の方が歯周病にかかっていると言われております。
そして、世界で一番多い病気が、『歯周病』なのです。ギネスにも認定されているんです。

歯周病を防ぐにはどうすればいいか。
・歯磨きを頑張ってもらう
・歯科医院で定期的に歯を綺麗にしてもらう

この2つです。自分で取れない汚れや歯石は、歯科医院で綺麗にとってもらい、歯周病を防ぎましょう。

まとめますと

・乳歯の虫歯が減少している
→保護者の意識の高まりのおかげ

・15歳を超えると虫歯が増えている
→保護者のフォローがなくなる
→自由に甘いものを摂れるようになる

・30代以降の虫歯の数は相変わらず多い
→仕事や育児に忙しくて、自分はあと回し?
→生活リズムが不規則になりがち

・高齢者の虫歯と歯周病が激増
→残存している歯が増えたから

・歯周病予防は歯科医院での掃除が大切
→自分で取れない汚れはプロが綺麗に!

なかもず松浦歯科・矯正歯科では、虫歯や歯周病の治療はもちろん行っていますが、虫歯や歯周病の予防に力を入れております。
虫歯予防には、フッ化物応用として、フッ素の塗布やイオン導入を実施しております。また、削らない治療としてオゾン療法も取り入れております。
歯周病予防としては、歯石除去や歯面清掃を定期検診にて実施しております。

小児は3ヶ月に1回、成人は4ヶ月に1回の定期検診をお勧めしております。
散髪や美容と同じような感覚で、ぜひなかもず松浦歯科・矯正歯科で綺麗な歯を保ちましょう。

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