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なかもず・中百舌鳥の歯科・歯医者

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光学印象iTeroで歯の型取りが不要になりました

こんにちは。なかもず松浦歯科・矯正歯科歯科医師の後藤田です。

春爛漫の季節になりました。
世界情勢を見るとかなり不安定になっており,さまざまなものの価格が上昇しております。分かりやすいのは,ガソリンですね。
一時よりは値下がりしましたが,現在でも高値を維持しております。

歯科医院でも,銀歯の詰め物や被せ物が5月1日より臨時的に診療報酬改定となります。ご理解の程お願いいたします。

さて、前回のブログにて話しました歯科におけるデジタル化にて紹介しました『光学印象』についてお話をしたいと思います。

口腔内スキャナのおさらい

先日もお話をいたしましたが、歯型を採る場合には患者さんの口の中へ『印象材』と呼ばれるものを入れて型取りをします。印象剤は、最初はドロっとしていて、やがて固まることによって歯型を取る事が出来ます。しかしながら、最初はドロっとしているので喉の奥の方へと流れ込む事があります。喉の奥に近づくにつれて嘔吐反射と呼ばれるものが起こる可能性が高くなります。いわゆる「おえーっ」てなることです。

嘔吐反射は人それぞれなのですが,僕は結構起こります。
歯型を取るのは非常に苦手で,オエオエ言いながら,終わったら涙目になっています。

なかもず松浦歯科・矯正歯科で新しく導入した画期的な光学印象装置『iTero』

これを使用すると、ハンディスキャナで口腔内を撮影し、歯型を採る事が出来ますので、不快な嘔吐反射を抑える事が可能です。

後藤田が試してみました

口腔内スキャナが導入されてから間もなく、僕の左下の奥歯の被せ物が取れてしまいました。被せ物には穴が空いていて、再装着することができませんでした。
そこで、どれだけ口腔内スキャナが優れているのかを知るために、僕の口の中で試してみることとなり、院長と僕とでチャレンジしてみました。

①院長が、僕の歯の形を綺麗にしてくれました。

②iTeroを使って、口の中の写真を撮影

③そのデータを歯科技工所に送信
④すぐに受信し、歯科技工士とデータを確認。
院長がすぐに電話にて、歯科技工士に撮影データを確認してもらいました。
確認中は、僕はチェアに座ってます。
患者さんの横で、すぐに歯科技工士と打ち合わせができるのが利点です。
⑤技工所でデータを元に被せ物をコンピュータで設計
⑥PCに繋がっている機械で自動的に削り出して製作
⑦歯科医院に届き、僕の歯にセット!

という流れです。
無事に出来上がった被せ物が当院に届きました。

装着してみると・・・

被せ物が無事に届き、院長がセットしてくれました。

まさかの無調整でセットする事が出来ました。
大抵は、歯と歯の間や噛み合わせの調整が必要なのですが。
驚きました。

大抵は、噛み合わせや隣在歯との関係で調整をしますが、無調整となりました。
無調整ですと、歯の形だけでなく付与されている凹凸もそのままとなりますので一番良いんです。

なぜ適合がいいの?

従来の型取り、被せ物の作り方はこんな感じでした。

①寒天やアルジネートを口の中に入れて型取りする

②ワックス(ろう)シートを用いて、噛み合わせを採る

③歯型に石膏を流して歯の模型を作る

④歯科技工所に送る

⑤歯の模型にワックス(ろう)をつけて、被せ物の模型を作る

⑥被せ物のワックスを金属に置き換える

⑦出来たものを歯科医院へ送る

⑧患者さんの口の中にセットする

この流れの青文字の部分に問題がありました。
①型取りの時に、ドロっとしたものが固まる時
②ワックスシートが冷えて固まる時
③石膏が固まる時
⑤ワックスが固まる時
⑥溶けた金属が固まる時
の5回の操作で、微妙に大きさが変化してしまうんです。

これらは、避けることがどうしても出来ない事でした。
ですので、それぞれの膨張率や収縮率を踏まえて歯科技工士さんは被せ物を作ってくれていました。
しかしながら、やはり寸分狂わずに作るのは物理的に不可能なのです。

ところが、新しい光学印象(iTero)ですと
①写真撮影で型取り

②コンピューター上で模型を作る

③データ通信で歯科技工所に依頼

④歯科技工士がコンピューター上で被せ物の設計

⑤設計に合わせて、機械が歯の形にブロックを削り出す

⑥出来たものを歯科医院へ送る

⑦患者さんの口の中にセットする

このような流れになります。
ですので、固めたり温めたりするような作業が一切ないので、膨張や収縮というような変形することは起こらないのです。
強いて言えば、緑文字の設計の段階での設計ミスくらいでしょうか。
しかしながら、設計ではAIが助けてくれますので、ミスが出る頻度は低いと思われます。

その後も

実際に患者さんで、僕に装着したものと同じジルコニアでの被せ物を希望される方がいまして、その方にも光学印象で型取りさせていただき、製作しました。
その患者さんに被せ物をセットした際、無調整でセットする事が出来ました。なんと、2連続の無調整での装着となりました。患者さんには大変喜んでいただきました。

インビザラインでの印象に

マウスピース矯正「インビザライン」での歯型を採るのに,iTeroによる光学印象を行います。正確な歯型を作る必要がありますので,光学印象が重要となります。

なかもず松浦歯科・矯正歯科では、患者さんのとってより良い治療となるように、最先端のデジタル歯科用機器や材料を常に取り入れております。
ご質問がございましたら、いつでもお答えいたしますのでスタッフに声をかけてください。

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